Annex of Theatrum Mundi

絶賛更新停滞中のはてダに加えて停滞するblog的な何か

音楽CDから思う幸福

昨日Love PsychedelicoのEarly Timesを購入したんだけど、333,333枚限定の(はずの)ベストアルバムが発売1週間後まで店頭に残っていることから、音楽CDって売れていないんだなということを再認識した。最近ではiPodが流行ったから音楽CDの売上も持ち直したりするかと思ったりもしたけれど、実際はそうなっていないみたい。理由としてはMP3の違法ダウンロードとかCCCDの敬遠とかの音楽業界の内部的なものと、携帯電話料金のせいでお小遣いを使い果たしているという外部のものが一応言われている。その辺は概ね的を得ているのだろう。あと(映画の)DVDに比べて割高感があるというのもあるかな。
んで翻って自分はどうなのかという事を考えてみると、CCCDを敬遠したりというのは確かにあるけれど、それで音楽CDを買わないということにはあまりならなかった。もともとそんなに大量にCDを買うほうではなかったというのもあるが。私の中でほかの娯楽(映画とか書籍とか)に比べて音楽CDの優先度が低いのは、音楽CDによって得られる幸福度(満足感と言い換えてもいい)がその他の娯楽に比べて低下したことによる気がする。以前に比べてカラオケも行かなくなったし、テレビも見なくなったので音楽情報に接する機会が減少しているというのもあるだろう。しかしWebで情報を入手することが多いので、音楽CDに関する情報だけが有意に減っているわけではないはず。事実blogをほぼ毎日巡回しているので、新作の発売日等については把握できている。それなのに幸福度が低下しているのは、いわゆる「飽き」だけではなく、その他の生活を含めた全体の将来に対する「希望」が減少、もしくは失われているからのような気がしている。書籍や映画にもこの影響は当然及んでいるが、音楽に比べて小さいためまだ興味を維持できているのだろう。田口ランディのエッセイのタイトルではないけれど、「もはや消費ですら快楽ではない」のかも知れない。