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キリンチャレンジカップ2010 SAMURAI BLUE(日本代表) 対 アルゼンチン代表(10/8@埼玉スタジアム2002)

昨日はチケット(招待券)を姉からもらったので行ってきました。カテゴリー1でした。ちょうどピッチ上の展開が見渡せる程度の高さだったのでよかったです。んで以下思ったことをつらつらと。日本はCBと中盤の世代交代、前線の刷新がテーマだと思ったのでその辺を中心に。

前半

序盤

日本のキックオフでスタート。特別印象に残っている展開はなし。メッシにボールが渡ると観客が沸いてたくらいかな。ドリブルで切れ込んだりもしてたけど単発に終わってた。お互いにアタッキングサードでは要注意人物にちゃんとマークついてた。カンビアッソがフリーでボールを受けられる位置に常にいたのでミドル撃たれそうだな、と思ったけどコーナーキックの時に一回あったくらい。

中程

岡崎の先制点はボール奪うところからすべて前を向いてプレーできたことの産物。オシムがずっと言ってたパスを出したら前に走る、を実践できた唯一の場面でもあった。その後は結構アルゼンチンも本気のプレーが増えた印象。テベスがポジション変えてプレーに絡むようになって前線での迫力が増してた。

終盤

故障明けで調子が上がらないのかゲームから消えてたディエゴ・ミリートが交代。入ったイグアインは中央から右サイドにかけて動いてボールをもらうもチェックが速くて前を向けてなかった。森本は試合勘が抜けてたのか魅せるプレーも精度を欠く。そしてカンビアッソが内田へのパスの際に捻ったのかボラッティに交代して終了。

後半

序盤

前半よりアルゼンチンがボールを支配してゴールに迫るも特筆すべき展開はなかった。カンビアッソが抜けてボールが回らなくなっていった感じ。

中程

ほとんどボールに絡めなかったダレッサンドロパストーレに交代。しかしメッシにボールがいい形では入らず。その後動きに精度がなかった森本が前田に交代。前線へのロングボールが収まるようになってアルゼンチンのラインを下げることに貢献してた。そして遠藤が阿部、岡崎が関口に交代。阿部はイングランド仕込みの激しい守備をかまして効果的なパス回しを出来ないようにしてた。関口は残念ながら印象が薄かった。

終盤

メッシには必ず長谷部か長友がマークについて自由に動けない状況を作れてた。この日一番前線でインパクトがあった香川が中村憲剛に交代。憲剛はパス出したらその場に留まってしまって前線に迫力を出すような貢献は出来ず。ブルディッソラベッシに交代してアルゼンチンは変則的な3バックみたいな感じに。それが奏功して右サイドからチャンスを作りはじめる。中盤でのボールの奪い合いでボラッティが足を痛めたのかディマリアに交代。しかし効果的なパスは観られず。川島も負傷で西川に交代。西川はものすごいピンチもなかったので無難にプレー。途中負傷などで明らかに5分くらい消費していたにもかかわらずロスタイムは1分でテレ朝の試合操作恐ろしいです、とオモタ。

総評

日本の課題は前述したとおりで、栗原はCBとして今後に期待。今野は悪くないけど4年後を見据えると厳しいか。前線は香川・本田・前田の3人のコンビネーションを確立したいところ。森本は才能はあるものの、クラブで継続的に試合に出ないと厳しい。その他はボランチ(4-2-3-1の2の選手)がパスを出した後前に走ることが点を取るためには必要。その点で遠藤・憲剛は物足りない。内田は守備の際のポジショニングをよくしないと怖い。岡崎はSBかと思うほど後ろで守備してた。それで前線にも顔を出すのだからすごい。長谷部は中央に入ってきたメッシに仕事をさせなかったのでGJ。というわけで日本のMVPは岡崎。
アルゼンチンの課題も似たようなもので、CBの世代交代とSBの人選、メッシにパスを出す中盤の選手が重要。CB4人の4バックはあまり機能してなかった。DFで及第点を出せるのは左SBに入ったエインセくらい。中盤はカンビアッソ抜けた後はダメダメでした。マスチェラーノの相棒にパスが出せる人が絶対に必要。ガゴとかバネガを試してみないと。ダレッサンドロボラッティ・ディマリアは今回はノーインパクト。メッシ・テベスが前を向ける展開を作れるかが直近の課題かな。

結論

どちらも新しいチームの構築中で、かつ親善試合にもかかわらずかなりテンションの高い試合が観られたことは幸運だった。日本は中盤が前に走ればもっとチャンスが増えると思うので、例えばケディラみたいなボランチを育てたいところ。アルゼンチンはとにかくメッシを生かす手段を真剣に考えないとこのままバルセロナでないと活躍できない選手で終わってしまう恐れあり。
以上。