Annex of Theatrum Mundi

絶賛更新停滞中のはてダに加えて停滞するblog的な何か

5分でわからない宗教戦争

某所のBlogで少し宗教の話が出たので、少しヨーロッパの宗教についてまとめて書いてみようと思う。私自身は無神論創価学会員なので(爆、間違っている点もあるかと思われる。どなたか指摘してくださるとありがたい。また、ユダヤ教イスラム教に関してはほとんど書物を読んでいないので、本当に基本的な話だけしかかけないので、ご容赦を。

まず第一に現れるのはユダヤ教である。これはユダヤ人のみが信じている(?)宗教で、ユダヤ人だけが救われるという話になっている。経典は旧約聖書で、割礼を信約とする。
次に現れるのはキリスト教で、これは信じるものは誰でも救われる。経典は新約聖書で、洗礼を信約とする。
最後にイスラム教で、これも信じるものは誰でも救われる。経典はコーランで、神(アッラー)への服従を信約とする(イスラムの家に生まれた場合は割礼を行うことが多いらしい)。
あとの二つはユダヤ教を基に作られた宗教で、それぞれユダヤ教の閉鎖性を開放することに主眼が置かれている。
この3つの共通点は、多少の解釈の違いこそあれ一神教であるということである。物の本によればすべて同じ神の異名であるということらしい。また、それぞれ偶像崇拝を禁じている。

ユダヤ教キリスト教の最大の違いは、「イエスをキリスト(救世主)と信じるか否か」である。イエス自身はユダヤ人で、ユダヤ教の改革を行ってすべての人が救われる新しい信約を神と取り交わした。キリスト教の第一教義は「イエスはキリストである」ことで、これのみを信じることが(本来)もとめられる。
イスラム教はほかの2つとは多少毛色が異なり、入信したら棄教することが出来ない、聖地の巡礼が義務付けられる、一日5回の礼拝を欠かさないなどの教義がある。

そして一番広く信じられているキリスト教の内部の話を多少詳しく書く。ホッブズによれば本来宗教的権威(司教とか法王)は政治的権威(王や皇帝、議会など)に従うはずであるが、カトリックの祭司たちの活動の成果によって政治的権威を上回る権勢を手に入れた。王や皇帝を破門し、屈服させた話は数多くあり、これは宗教的権威の強大さを語るエピソードとなっている。また民衆の不安を煽り立て、金を集めることも積極的に行った。これが悪名高き「贖宥状(免罪符)」の販売である。この辺の話は実は聖書には書かれていない後付けの教義に基づいているので、これに対して「聖書に帰れ」と主張したのがプロテスタント(抗議するもの)であり、これが宗教改革の幕開けとなった。彼らプロテスタントは日々の信仰のみが救済に必要であるとして、宗教的権威を否定した。このような経緯があるため、カトリックプロテスタントは今でも(主にアイルランドで)対立しているが、カトリックの法王も現在ではソフト路線をとって過去の過ちを認め、和解と寛容の道に歩み始めている。

そして宗教戦争といえば、お互いにもっとも多くの血を流したのがキリスト教イスラム教である。聖地イエルサレムを巡って十字軍を戦い、スペインの統治権をかけて戦った因縁深き間柄である。その怨恨は今でも航空機をビルに突入させるなどの形で続いている。

以上、本当に簡単に宗教についてまとめてみた。もし質問などがあったらコメントしていただきたい。それでは、失礼する。

最後に今日買った本