自分の言葉で語れ

なにぶん最近忙しいのだが、溜まっている仕事のすべてで求められていることが「自分の言葉で語れ」ということだと気づく。他人からのコピーではなく、参照でもなく、ましてや真似ではない、自らの中から生み出された言葉を語るときが来た、と感じる。この日記の内容も、自分で振り返ってみるとここ数日で自らの内面への沈潜を開始しているのがわかる。そしていつか、自分の言葉で語り始められれば、そのときから私の人生が始まるんだろう。
舞城王太郎・著「山ん中の獅見朋成雄」を読む。細部を無視して一言でまとめると、青春小説なのかなと思う。そういう意味では、舞城は結構古き良き時代の作家に近いのだろう。もしくは、それを偽装するだけの余裕を感じられる。でも、やはり物足りない感じが否めないのは技巧を超えた「たましい」とでも言うべき情熱が欠けている、もしくは私の未熟さでそれが見えないことによるのだろう。まあ、舞城に対する評価は「阿修羅ガール」を読むまではペンディング。