Annex of Theatrum Mundi

絶賛更新停滞中のはてダに加えて停滞するblog的な何か

感想 「嘘つきは妹にしておく」「君の嘘、伝説の君」 清水マリコ・著

上の定義に従えば明らかにライトノベル
これらの作品の他のお子様には読ませられない作品も含めて、清水マリコの作品の共通点は「心に1つ暖かいものを与える」事だと思う。ノスタルジアを喚起する展開という言い方も可。定番というかベタというか(登場人物が女の子ばかりであることを許容できる人なら)誰もが安心して読める作品に仕上がっている。悪し様に言えば、読者におもねった「売れる」作品を書くのがうまい。まあ、この人の主戦場は演劇だろうから、そこを維持するための飯の手段としては正しいやり方だと思う。
いいかげんに見出しの作品について触れると、ヒロインの世界(主人公といった方が正しいかもしれないけど)に対する態度が非常に自覚的だと思う。東浩紀の定義に拠ればポストモダン的なのかも。青春期特有の自意識過剰という言い方も可能か?単に主人公がヘタレなだけかもしれないが(w。